アマ本因坊戦全国大会観戦報告記

忘れない内にアマ本因坊戦全国大会の観戦報告記を書き込みます。
https://www.nihonkiin.or.jp/event/amakisen/amahonin/071/index.html

先ずは1日目です。
やや寝坊したので遅めに会場に入りました。
私が見始めた時には各局が中盤に入っている頃でした。
私のお目当てのK谷君と齊山選手は同じ組で、しかもA組だったのでバッチリ観戦することができました。
観戦者は選手ゾーンには入れないので、中に居る組はほとんど見えないのです。
予選リーグ1回戦はK谷君の相手は藤原選手です。
K谷君は私から見てもはっきり優勢を築いていました。
それでも簡単に勝負を諦めるような相手ではありません。
かなり粘られましたが、手厚く打ち進めて隙を見せませんでした。
一旦優勢を築いてからは盤石で快勝だったと思います。
この局は形勢がはっきりしていたので、隣の齊山-羽根ジュニア戦を中心に見ていました。
前半ではっきり優勢を築いてからの齊山選手の打ち回しが見事で見入っていました。
羽根ジュニアは形勢も悪い上に早々に秒読みに入っていたため終始苦しんでいました。
後で聞いた話では遅刻して結構な持ち時間が減らされたとのこと。
寝坊したのではないかと推測され、大学生あるあるですね。
齊山選手相手では致命的なハンディでした。
こちらも藤原選手同様に秒読みに入ってからかなり粘ったのですが、齊山選手に冷静に対応され力尽きました。
やはりトップクラスは勝ち碁を勝ち切る技術が高いです。
B組ではT橋さんが小野選手相手に優勢を築いた局面があったのですが、ヨセに入ってから差されました。
小野選手は早打ちだったので早い段階でT橋さんが秒読みに入ったのが痛かったです。
小野選手がコンスタントに好成績を挙げられる武器の一端を感じました。
お目当ての二人が共に勝ったために予選リーグ2回戦はK谷-齊山戦が実現しました。
良い場所だったので当然棋譜を採りました。
中盤までほぼ互角の進行だったのですが、K谷君が右上隅で不用意なアテを打った瞬間にコウに仕掛けられました。
相手のコウ材が豊富だったために一隅を捨てざるを得ずここで形勢が大きく傾きました。
これ以降も的確に対応され全くチャンスがありませんでした。
このクラスには一度ふわっとした手を打つと一気に咎められます。
県内の対局では味わえない厳しさを感じたのではないでしょうか。
2回戦では何と本大会2連覇中の大関選手が道川選手に敗れる波乱が起きました。
そのため思いがけず予選リーグ3回戦でK谷-大関戦が実現しました。
大関選手にとっては消化試合とは言え公式戦で不甲斐ない結果を残す訳には行きません。
K谷君は公式戦で大関選手と対戦する貴重な機会を獲得しました。
# 1回戦を勝ったのが本当に大きかったです。
失礼ながらまわしに手が掛からないだろうなと思って見ていたのですが、予想外に善戦しています。
記録に集中していたため目算をしてなかったのですが、私の想像以上に接戦となりました。
私の弱いAIの形勢判断によると150手過ぎまでほぼ互角だったようです。
中ヨセ辺りから引き離されましたが、大関選手を秒読みまで追い込んだ健闘は素晴らしかったです。
成績こそ1勝2敗でしたが、本気の齊山選手とやや本気?の大関選手と打てたのは貴重な財産になったことでしょう。
やはり2大棋戦の全国大会に出場する価値は高いですね。
なお、齊山-道川戦も同時に見ていましたが、齊山選手の切れ味が光りました。
勝負所での読みの深さに感銘しました。
道川選手は容易に崩れない碁で大関選手を破っただけのことはあると思いました。
1日目終了後は夕方に観戦に来たhiro-tさんを交えてT橋さん、K谷君と4人で打ち上げを行いました。
マニアが揃ったのでかなり深い話ができました。
単なる見る碁ではできない会話で有益な情報交換ができました。
またいつかご一緒したいですね。

次に2日目です。
いつもは準々決勝4局をぐるっと見て回るのですが、今回は当然後輩の齊山選手の応援一筋です。
対局開始には少し遅れましたが、勝負所は全部見ることができました。
準々決勝の齊山-小野戦は齊山選手がいつもの切れ味で相手の緩着を捉え結構な大石を獲り大優勢を築きました。
ただし、難解な中盤を乗り切るために齊山選手が早々に秒読みに入ってしまいました。
そこから大分追い込まれ数え碁になりました。
結果的にそこそこの差が付きましたが、もしかしたら逆転のピンチがあったかもしれません。
百戦錬磨の小野選手の勝負術はさすがでした。
ハラハラしながら対局を見ていましたが、記録を採らなかったことを少し反省しています。
準々決勝の反省を踏まえて準決勝の齊山-小山戦はしっかり記録を採りました。
準決勝からネット中継をしていたのですが、紙の棋譜は貰えないということで後のために採りました。
こういう時に幽玄の間会員になっていないのが響きます。
本局は互角の進行から上辺で齊山選手が大きなポイントを挙げはっきり優勢を築きました。
ただし、その後大分ヨセられたような気分だったので、負けかもと思って終局時にAI判定をしたら勝ちになっていました。
小山選手の自信満々な対局態度にも騙されましたね。
如何にも強そうに見える人で形だけでも真似したいです。(笑)
何はともあれ齊山選手が初出場でいきなり決勝進出したのには驚きました。
ただし、彼の読みの速さ・筋の良さはプロ級なので決してフロックではありません。
2年以上前に打った時はこちらに近い人かと思っていたのですが、遠い人になってしまいました。(笑)
決勝については昨日触れたことと皆さん棋譜を見ている人が多いので省略します。
R大のOB会に参加する(なかなか参加できませんが)楽しみがまた増えました。

今大会は2日間共に推しの選手が頑張ったために本当に自分にとって楽しい大会でした。
十分に元を取りました。(笑)

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